AIを”使ってみた”で終わらせない!IT人材事業本部にて、AIコンテストを開催しました
ギークスは、2025年11月に「AIとはたらく、AIでつなぐ」を掲げた「ギークス AIステートメント」を発表しました。IT人材事業本部では、独自開発の統合型AIエージェント「GEECHS AI」による事業基盤の刷新や有志メンバーによる「AI利活用プロジェクト」の活動が進められています。
今回は、2026年8月24日に「AI利活用プロジェクト」の主催により開催された「第2回AIコンテスト」の様子をお伝えします。「AI利活用プロジェクト」の一員であり、「AIコンテスト」の企画・運営を行った結城さん・藺牟田さんに取材し、概要や当日の様子、グランプリチームからのコメントなどをまとめました。
第1回はこちら:AIでチームの「限界」を突破せよ!IT人材事業本部にて、AIコンテストを開催しました
第2回AIコンテストのテーマは、「業務効率化」

IT人材事業本部では、かねてより「AI利活用プロジェクト」を中心に、AI活用の成功事例だけでなく失敗事例も含めたTipsの共有や、ツールの活用術・セキュリティリテラシーに関する勉強会など、組織全体での「インプット」を積み重ねてきました。「AIコンテスト」は、そうして培った知識を「実践的なスキル」へと昇華させるべく、AIを駆使して実際の業務課題を解決する「アウトプットの場」として企画されたものです。
第2回目となる今回のテーマは、「業務効率化〜各自のタスクを棚卸しして、AI活用でどれだけ時間を短縮できるか〜」。実務で活用できるものであることを前提とし、それ以外のルールは基本なしとして開催されました。

掲げられたのは「”使ってみた”で終わらせず、業務に定着させ、成果を数字で語る」というメッセージ。単なるAI活用やアプリの紹介にとどまらず、実務への定着と定量的な効果検証を重視した回となりました。
コンテストの詳細は以下。審査は、3つの観点から行われています。
| 【コンテスト実施日】2026年8月24日(月) 【提出形式】実物デモおよびプレゼン動画(5分以内) 【審査基準】 インパクト:定量的効果(劇的な時短)と定性的効果(チームの行動変容)の両面 汎用性・ユニークさ:他部署でも活用できる再現性と、今までにない独自の発想・使いこなし 技術・信頼性:セキュリティーポリシーの遵守とAIの特性を理解した確かな制御力 |
企画・運営を務めたのは、AI利活用プロジェクトの勉強会企画チーム。通常業務と並行しながら、より良いAIコンテストの開催に向けて、準備を進めました。
今回は14チーム・総勢73名ものメンバーが集結。企業訪問の際の情報収集を効率化しデータを蓄積してくれるツールや、自身のAI活用度を診断しアクションを提案してくれるAI活用診断ツール、PCのログを元に自分の作業の棚卸し、業務効率を上げるべき部分を提案してくれるツールなど、様々な角度から業務効率化をテーマとしたアイデアが集まりました。
AIコンテスト発表会
厳正なる予選を経て、ファイナリストとして選ばれた5チームが、審査員を前に、それぞれのアウトプットについて発表を行います。

オンライン配信には約120名の社員が駆けつけ、画面越しにも期待感と緊張感が伝わる中、実際のデモを交えたプレゼンが行われました。
各チームの発表内容は以下の通りです。
| ・首都圏EP ユニットA:案件を訪ねて三千里 営業アドレス宛に毎日届くメールの中から案件配信メールを自動で拾い上げ、ご登録のITフリーランスの方々のスキル・希望条件とマッチング。毎朝9時には、マッチした案件がきれいな案件フォーマットに変換され、ほぼそのまま送信できる形でメールの下書きが出来上がっている、というツール。人が行うのは、下書き内容の最終確認のみ。 ・SS・OM・CSSチーム:インボイスチェッカー+対応漏れリスト Salesforce上に表示されている、ITフリーランスの方々のインボイス登録状況のテキスト情報を読み取り、必要な対応事項を自動で判定。ネクストアクションを提示し、社内処理の抜け漏れを防ぐツール。 ・関西・中部営業部:HAYABUSA Gmailと連携してメールの返信スピードや対応状況を可視化し、未返信の防止から、AIを活用した返信文案の自動生成・下書き作成までを一元管理する業務支援ダッシュボード。 ・首都圏第1営業部 第1ユニット:調整ちゃん 各契約において調整や相談が発生した場合に、会話の文字起こしを入力するだけでAIが概要と社内共有用の文面を自動作成し、ボタン一つでSlackの該当チャンネルへ送信できるツール。調整中の情報は自動で蓄積され、一覧で表示が可能。各担当者ごと・取引企業先ごとに絞り込めるため、現在対応中のものを簡単に管理することが可能。 ・TTBrothers(有志):GEECHS_Island 社内の在席状況を「歩けるバーチャルオフィス」で見える化し、集中モード・勤怠管理・カレンダー連携・AI議事録・稼働ダッシュボードなど、業務効率化の機能をあわせて実演するデモアプリ。在席/集中/会議中/離席をフロア画面で色分けし、リモート勤務中のメンバーも同じフロアに表示。会議が終わると議事録(要約・決定事項・タスク)を自動で生成。 |
ファイナリストたちの提案は、どれも現場の課題に寄り添ったものばかりです。AI活用によって、具体的にどのくらいの工数を削減できるのかが可視化されており、業務効率化に加えて「属人化」や「対応漏れ」などの課題解決にも繋がる実務に根ざした改善アイデアが多数集まりました。

▲関西・中部営業部はオンラインでのプレゼン
審査は、IT人材事業本部長の成末をはじめとする部長陣9名が担当し、実務での活用を想定した、現場の視点を交えた評価が行われました。審査における質疑応答では、「具体的にどのくらい作業時間が減り、また、その浮いた時間をどう活用すべきと考えているか」「セキュリティ面での対策をどのように考えているか」などが展開されました。

▲審査員は、IT人材事業本部長の成末と、各部署の部長が務めました
全てのプレゼンが終了した後、最後には成末から、挑戦した全メンバーへの感謝と、今後のAI活用に向けた期待を込めた総評が贈られ、幕を閉じました。

受賞チームの発表
コンテストから数日後。IT人材事業本部の全メンバーが集う月次共有会にて、結果発表が行われました。
緊張感が高まる中、まずは「アイデア賞」の発表。
見事この賞に選出されたのは、有志チームであるTTBrothersの「GEECHS_Island」でした。

▲アイデア賞に選出されたのは、有志チームであるTTBrothersの「GEECHS_Island」!
社内の在席状況を「歩けるバーチャルオフィス」として見える化するというユニークな切り口や、「見えない時間ロス」に着目した唯一無二の発想に加え、セキュリティ・認証面まで考慮された設計、複数のツールを横断していた確認作業をひとつの画面に統合するという独自性が評価されました。
チームを代表して、首都圏第2営業部 第4ユニットの鈴木(貴)さんが受賞コメントを発表。受賞への感謝の言葉と共に、「GEECHS_Island」をプロダクトとして成長させていきたいという意気込み、次回は優勝を目指したい!という熱い想いをお話しいただきました。
そして、いよいよグランプリの発表。
栄えある第2回のグランプリに輝いたのは、SS・OM・CSSチーム「インボイスチェッカー+対応漏れリスト」でした!

▲グランプリを飾ったのは、SS・OM・CSSチーム「インボイスチェッカー+対応漏れリスト」!
月間400〜500件(繁忙期には1,000件規模)発生していた確認作業を大幅に効率化し、対応漏れリスクの防止にもつながる仕組みであることが高く評価されました。日々の実務に直結する高いインパクトと再現性が、グランプリ受賞の決め手となったようです。
チームを代表して、首都圏第2営業部 OMチームの鈴木(沙)さんが受賞コメントを発表しました。
| ご選出いただきありがとうございます。 私が代表でスピーチをさせていただいていますが、6人のメンバーそれぞれがそれぞれの役割を全うしてくれました。 開発ツールはインボイス対応をテーマにしていますが、テキスト情報をワンクリックで読み取って、次の対応を表示させるというのは応用が効くと思っています。APIの制限が多い中、Salesforceを使いながらどうやってAIを活用して業務改善していくのか、難しいと思うのですが、テキスト情報を読み取るという原始的な方法は案外使えるのでは?と新たな発見がありました。 誰かがすでに作っていたものを何かに応用するという意味では、全く違う部署でも、ツールを分解すれば自分のチームでも使えるものは多いのではないかなと思います。私はAI利活用プロジェクトの相談会運営チームにも所属しているので、いつか何かの形で発信できればいいなと思っています。 改めて選出いただき、ありがとうございました! |
AIコンテスト 企画メンバーの声
最後に、本コンテストの企画から運営までを推進した、AI利活用プロジェクト 勉強会企画チームの結城さんと藺牟田さんに、開催後の率直な想いを聞きました。

▲AI利活用プロジェクト 勉強会企画チームの結城さん(左)と藺牟田さん(右)
| 第2回のAIコンテストは、テーマを「業務効率化」に絞りました。テーマを絞り込みすぎるとアウトプットの幅が狭くなってしまうので、どの部署の業務にも関わりのあるテーマにしたかったんです。 第1回が終わった後、準備期間やテーマ設定、審査基準などの改善点が上がったので、今回は準備期間を前回の2.5倍に延ばして、審査基準も明確にしました。一次審査には新しく社員投票も取り入れています。 開催時期は繁忙期を避けつつ、かといって準備期間を延ばしすぎると熱量が下がってしまうので、そのバランスに悩みました。また、参加形態も有志参加にするか、部署チーム単位にするか、地方拠点をどう巻き込むかなども企画時の懸案事項でしたが、今回の「業務効率化」というテーマにおいては、部署チーム単位が相性が良いと判断して企画を進めました。 当日は、前回よりもテーマ設計が明確になったからか、参加者それぞれが自分の目の前の課題にしっかり向き合い、実際に悩んでいることへの解決策を形にしてきている印象がありました。発表されたプロダクトへの共感力の高さも印象的でしたね。 第1回のグランプリチームのレベルが高かったこともあり、今回の参加者にはいいプレッシャーがかかっていたと思います。実際、外部ツールを試してみたい、外部システムと連携してみたい、セキュリティ面はどこまでできるのか、といった前回にはなかったタイプの要望や質問が増えていて、AI活用レベルの底上げを感じました。開発期間中は「大変」という声を聞きますが、終わってみると「やってよかった」と言ってくれるメンバーが多いんですよね。実際に手を動かしてみたからこそ、AIに対する解像度が上がっているメンバーも多いのではないかなと感じています。 ただ、まだAI活用に対する苦手意識を持つメンバーもいます。今後の目標としては、そういった苦手意識を減らしつつ、メンバー全体の意識を底上げすること、そしてコンテストをきっかけに新しいアイデアの種が生まれていくような場にしていくことです。下期にもう一度開催したいと考えており、企画を練っているところです。 今回は発表時間が短かった分、「どうやって作ったのか、裏側の工夫をもっと知りたかった」という声が寄せられました。「作り方」を共有し合えるような場や、対面で気軽に話せる機会もつくっていきたいですね。コンテストという形だけにこだわらず、新しいAIツールに実際に触れてみる研修なども並行してやっていきたいと思っています。 |
終わりに

発表会後には、参加者・視聴者を対象に事後アンケートを実施しました。回答者からは、次のような声が寄せられました(社内アンケートのため、個人名は伏せて一部を抜粋・要約してご紹介します)。
| ・非エンジニアのメンバーでもここまでできるというのを目の当たりにし、感化された。 ・各チームの制作物について、どのようにAIを組み合わせているか、設定しているかの詳細が理解でき、発想が広がった。 ・前回と比較し、何を作成する必要があるかのテーマが絞られていたことで、参加者としてもツールを作成しやすく、チーム間の評価・比較もしやすかった。 ・本戦出場チームの成果物のレベルが高く、良い刺激を受けた。定期的にAIの最新情報に触れる機会として、自身の知見を広げる意味でも有意義だった。 ・そもそもAIでこんなことができる、という共有をもっと増やしていきたいと思った。 |
なお、今後の定期開催についても「ぜひまた開催してほしい」「拠点を超えた交流や、レベル別の参加枠なども面白そう」といった前向きな意見が多く寄せられており、次回開催への期待がうかがえる結果となりました。
ギークスのIT人材事業本部では、今回ご紹介したコンテストに限らず、組織の隅々にまでAIを浸透させるための挑戦を日々続けています。
AIを私たちの組織においてどのように活用・促進しているのか、どのようなメンバーがその最前線に立っているのか。より詳しい取り組みについては、ぜひ以下のブログや採用サイトコンテンツも併せてご覧ください!